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【きずな出版代表取締役】櫻井秀勲 ×
ノッツェ.代表 須野田珠美 対談

対談の様子01

結婚の◯◯学
第7回目「結婚の性差学」
◆結婚アテンダント公式テキスト
第3章「男性性と女性性の違いについて」について

元女性週刊誌の名編集長として、1960年代のミニスカートブームや日本初の西洋占星術ページのなど数多くのヒットを連発。昭和、平成と長年日本の女性のリアルな気持ちやニーズ、変化を的確にとらえ「女学の神様」とも言われている櫻井 秀勲(さくらい ひでのり)先生。
男女の心理や生き方、結婚、モテ学など数多くの著作を執筆されてきた櫻井先生に、NOZZE.代表取締役 須野田珠美が「結婚の性差学」について伺いました。

男性性と女性性の違いについて

男女の差「性差学」とは

須野田:本日は、きずな出版の代表取締役であり、元女性週刊誌の名編集長で、「女学の神様」として著書は200冊以上を超える文化人である、櫻井秀勲(さくらいひでのり)先生に、「結婚の性差学」というテーマでお話しいただきます。
今日は、これから結婚を考える方たちに向けて、新しい結婚の道にはどのようなものがあるか、それから男性性と女性性との違い、特に男性が今を生きる女性をどのように理解していくと良いか、女性から見ると昔のように男性本位で選ばれる側ではなく、選ぶ側になれるという視点などをお話しいただきたいと思います。先生はよく「性差学」という言葉をお使いになりますが、どのようなものでしょうか?

櫻井:元々、男性と女性の間には差があります。一番分かりやすいのは、身体の水分量。女性の方が水分量が多いのでふっくらと瑞々しいのです。

須野田:生理もありますし、女性ホルモン(エストロゲン)をたくさん出す必要があるからでしょうか?

櫻井:そうですね。そして、男性は若干水分量が少なく、筋肉質です。水分量が異なることで、女性は瑞々しく、男性は締まっているという体型が異なるので、食べ物も飲み物も違ってくるのです。それだけでなく、骨から見ても性差があります。
また、身体面ではなく、精神面でいうと、男性は能動的で活発です。例えば、結婚する際、男性はこの女性を抱きたいか抱きたくないかというように、「抱く」という形で考えるのですね。女性は受動的で、この男性に抱かれたいかということで考えます。そうすると、一般論で考えると、女性は男性よりも小さく、男性にくるまれるような背丈や柔らかさなどで、その性差の相性でも結婚がうまくいくかいかないかが決まってくるのです。

須野田:原始からある、女性は子どもを産む機能、男性は種をまく機能という機能の違いから、身体的や、生理的なホルモンの違いを理解する必要もあるということでしょうか。

櫻井:はい、以前はその差がとても大きかったけれど、今は差が縮まっていますね。

須野田:縮まっているというよりも、草食男子対肉食女子のように、むしろ逆転しているかもしれませんね。

櫻井:確かにそうですね。そして、性差学を勉強していると、子どもの時から性差があることが分かります。我が家の場合は男の子と女の子でしたが、2,3歳でも何も教えていないのに、妹は兄のために水を持っていくなど、生まれた時から細やかな配慮ができていましたね。

男性が女性を理解するポイントとは

須野田:これからはどうなるのでしょうか?もちろん男女の差は理解した上で、しかし周りを見渡せば強い女性ばかりの中で、今を生きる男性たちは、どのように好きになる相手、結婚相手を見つけると良いのでしょうか?
このような心構えで女性を理解すると良いというポイントを教えてください。

櫻井:やはり大きいのは「教養」と「知識」。
以前は、夫が外で働き、妻が家で食事の準備や子育てを行うということで良かったのですが、最近は、大学進学率も女性のほうが高くなっています。そうなると、以前とは異なり、女性の知的レベルのほうが男性を完全に凌駕(りょうが)していますから。

須野田:生のご本にもある通り、女性は「教養」と「知識」に加えて感性が優れているとありますね。感性の時代と言われている今、男性が取り残されてしまって、女性が先を読み込む力とか、感性に優れていると、令和は、まさに女性時代の幕開けではないかと。
現在は、女性は結婚をしても60%以上が共働きです。子どもができても、何らかの形で仕事を続けるという方が多いですね。そうすると、男性は「俺が稼いでくるから、お前は家のことをやっていろ」とはいきません。いくら、女性性を発揮したいと思っても、家に帰って夫に、自分も疲れているのに「メシ。フロ。」と言われるとカチン!とくる…というような、混乱している夫婦期という現状があるのではないでしょうか。

櫻井:その通りですね。ですから、結局、そういう意味では平等、もしくは、男性のほうが、一歩下がらないとうまくいかないと思います。

須野田:いい意味での、真のフェミニストということですよね。以前、私が主催する勉強会へ先生にお越しいただいた際、先生でもゴミ捨てや家事の手伝いをされているとのことでビックリいたしました。それをずっとやっていらっしゃるのはスゴイですね。

櫻井:はい、会社でもゴミ捨てをしていますよ。

須野田:家事も、当番制、分担制が普通という意識を、男性も持たなければいけないですね。

櫻井:そうですね。ことに、私は専門家ですので、お手本になるためには、少しオーバーにやらなければいけないのですが(笑)
私は若い頃、俳優の森雅之[※1]氏から、女性の扱い方を教わりました。森氏に会いに行った際、女性の来客があり席を外しましたが、森氏はスッと立ち上がって椅子を引いて女性にどうぞと席を勧めました。それを見て仰天し、レディファーストを教えられました。それだけでなく、冬には女性の背中にコートを掛けてあげる姿も。これは私にはできないですね、今でも恥ずかしくて…。
※1:1950年代を中心に映画全盛期に活躍した名優。溝口健二監督や黒澤明監督などの作品に出演したトップスター。

須野田:女性からすると、コートを掛けてもらったら、愛情も含めて、包まれているという感じになりますよね。

櫻井:あの時代から、彼はそれをすることが、女性に対する「礼儀」だと言っていました。

須野田:女性からすると「礼儀」を超えて、愛情表現の中で最高のものを与えられている気がしますね。単なるフェミニストというのではなくて、本当の男の器の広さですね。女性が一番喜ぶことを知っていて、女性を男性として守るという姿勢を行動で示すという器の大きさを感じます。

櫻井:それができるのは、黒澤明監督がナンバーワンと言った俳優だからですね。その彼から若い時に教えられました。

どのような女性をパートナーとして選ぶのか

須野田:今、新しいリーダーの男性たちの中には、仕事をガツガツやり、結婚も考えている人もいます。その一方で、平均年収400万円時代とも言われていて、全員が別に社長にならなくてとか、立身出世なんて夢を見なくても良い、という人もいる、という時代ではないでしょうか。様々な価値観が多様化していて、自分の生活を楽しめば良いと思っている人もいれば、小さいコミュニティの中のリーダーになれば十分という人もいます。様々な価値観の中で生きる男性たちが、自分のパートナーとして女性を選ぶ時に、自分の生き方のポイントをどのように絞って女性を選ぶと良いのでしょうか?

櫻井:今年、『劇場化社会』(きずな出版)という本を書いたのですが、この本には、会社の中で出世していくというのは、もう過去の時代で、今は出世していく時代ではないということが一つ。そして、もう一つは、年齢によっていばる時代ではない、ということ。それと同時に今度は、女性も舞台に立つ時代で、自分が舞台に立たないとこれからはやっていけない時代、ということを書きました。そうなってくると、男女の区別なく、女性も上がっていく(=社会のステージに立つ)時代なのです。
それに対して男性の場合は、女性の付き人になっても良いのです。今までは、男と女がほぼ同じようにあったのだけれど、これからは違うよと。場合によっては、奥さんの荷物を持ってサポートするということも必要。女性のほうがお金を持っている時代でもありますから。

須野田:それはやはり、社会背景が大きく影響していますよね。
例えば、今はコミュニティが広がり、多様化した分だけ、これが良いとか、この形が理想とか、これが理想の夫婦像などが無くなり、いい意味で世間を気にせずに生きることができるようになりました。パートナーとして、ふたりがどのように生きると生きやすいかという形を作ることができる時代になっています。両方が社会のステージに立ちたい場合は、立てば良いし、女性が絶対的に力のある夫婦は、先生がおっしゃるように男性がサポートに回れば良いのです。男性が力のある場合は、女性がお家でただ待っているというサポートではなくて、ビジネスの絶対的なマネージャーとして男性をサポートすれば良い、ということですね。

櫻井:そうすると同時に、夫婦の年齢差が今までは、男性が年齢的に少し上で、女性のほうが下ということでしたが、それが違ってきます。元々私は、フランスで何人かの作家との付き合いがありますが、女性の作家のところに行くと、結構若い男性が秘書に付いていますね。しかも、カッコイイ!そして、訊いてみると夫だということ。

須野田:羨ましいですね(笑)。今は、明治憲法が決めたような、同じ家に住み、男性の姓を名乗り、服従して女性が我慢して、という旧い結婚観があわなくなってしまった時代。平成の30年間の最大の変化のひとつに、「結婚しない人が激増してしまった」ことが挙げられていました。では、なぜ結婚しない人が増えたかというと、男女ともに明治以来の結婚のスタイルが私には向かないという感じる人が多くなって、新しい結婚の形を模索する人が増えているのだと思います。
私の著書『おふたりさまはじめました。』には、NOZZE.で実在したカップルの話を6つのオムニバス物語として描いています。例えば、子どもを産まないという結婚、また、同じマンションの別々の部屋に住んでいる別居婚、入籍しないお友達関係の事実婚など、いろいろな結婚の形を紹介しています。結婚相談所の社長が書く本としては、ある意味タブーなテーマかもしれませんが(笑)。
先生、そのような結婚の形でも良いということでしょうか?

櫻井:当然ですね。

年齢と結婚の関係を考えると

須野田:現在は、かつてのアラフォー世代の晩婚化がさらにすすみ、アラフィフで初婚という人がいる時代に突入しています。また、若い人たちは、早く結婚したい人と、結婚を考えていないという人の二極分化がすすんでいます。40代の男性が結婚相談所に入会して20代の頃と同じ感覚で同世代でお相手選びをしても、キャリアや家族などお互い積み上げてきた譲れないものが多くなっていますから、なかなかうまくまとまらない。むしろ、年代については選択の幅が拡がっている傾向もあります。子どもはいてもいなくても良いと考える30代の男性たちが、仕事をバリバリしている女性と恋愛したい、その女性を手伝ってパートナーになりたいと思えば、50代で初婚の女性たちとパートナーになる、というカップル。その一方で、早く結婚をして早く子どもを産んで、バリバリ仕事をするのは30代から、と考えるし若い女性も増えています。その方たちはパートナーにある程度の経済力がある男性ではないと、自分が早く結婚をして子どもを産むことができないのです。ちょっとおじさんでも、その方たちが40代の男性と結婚をすると、うまく市場(ニーズ)がマッチするというわけです。40代以降の女性が若い男性と結婚し、40代以降の男性が若い女性と結婚すると、本当にうまくいくのですよ。私はそれを提唱していまして、15歳くらいの年齢差ですと、段々二人が良い形で年を取っていけば、それほど年の差を感じなくて済むのではと思いますがいかがでしょう?

櫻井:それは結局、男も女もどちらも、60歳、70歳過ぎても、まだ男でいる、女でいるぐらいの人たちでないと無理かと思います。
大体、私は男で今の年(88歳)ですとヨボヨボでも良いのですが、男性の多くは定年になると、働こうとしても働けないと思っているのです。仕事がないから、その後はちびちびと…と思っていると、その日から背が低くなってしまう(笑)精神的に縮こまってしまうので。男たちが考え方を変えないとダメですね。

須野田:なるほど。働き方やおつきあいのペースは変わっても、いろいろな意味で「生涯現役的」な生き方が必要になるわけですね。

男性性を発揮するハグのススメ

須野田:今の男性には、外に出れば肉食系女子がたくさんいて、共学でも男のような女子がいて、うちに帰るとガミガミ言うおかあちゃんがいて、女性に対して恐怖心が生まれ、包み込んであげたいとか、コートかけてあげようとか、優しく理解してあげようという気持ちすら起きない、女性アレルギー的な男性もいますね。その方たちはどうすれば良いでしょうか?

櫻井:そうですね。最近はハグ(抱擁)を男に覚えさせようとしているのですよ。日本人のハグというのは、ほとんどの場合は男からではないのですね。

須野田:特に、日本の男性は苦手ですよね。

講義の様子02

櫻井:ほとんど、80%以上は女性のほうからハグしている。それではダメだよと。ハグは女性の専売特許ではないので、男からしても良いのだと。そもそも、握手もしない。

須野田:私も、「今日はありがとうございました」、と言って手を差し出すと、手を拭きながら恥ずかしそうに手をお出しになる男性が多いです。

櫻井:それでは、女性に触れられないよと。からだのどこかに触れていれば、必ず心の琴線に触れるわけですよ。そこにいくまでに、ちょっとでも触れる形でいけば良いですね。

須野田:ある男性が、毅然と講演していた女性に、終了後、感動が握手では足りなかったので「ハグしてください」と言って自分からハグしたそうです。そうすると、あまりにも華奢で、舞台上では大きな女性に見えたのに、こんなに小さな人なのだと思い、守ってあげたいと思ったそうです。そういうことですよね。実際に触れ合ってみると分かることがありますよね。言葉を超える感覚ですね。

櫻井:はい、そういう意味で、男性はもっとハグをしたほうが良いと思います。

令和時代の新たな結婚、夫婦像とは

須野田:令和という新たな時代を迎えました。先日、両上皇陛下のご結婚60周年の写真展を拝見しました。

櫻井:私もちょうど、友人の書の展覧会のお隣の会場でしたので、拝見したところでした。

須野田:そうでしたか。昭和30年ごろまでは、お見合い結婚が主流でしたが、両上皇陛下は、軽井沢のテニスコートでの出会いからの恋愛結婚ということで、一気に恋愛結婚ブーム[※2]が始まりましたよね。しかも、国民の前でいつも仲睦まじく、新たな日本の夫婦像を映像として植え付けた、一番のお手本になるご夫婦だったのだと思います。
そして、令和になり、新たに即位された天皇両陛下。雅子様も天皇に見初められて、恋愛結婚の形だったのですが、また違う夫婦像があると思います。そのような中で、朝ドラのヒロインやいろいろなブームを仕掛けている方たちも女性が多いですよね。このような人が今を生きる女性として代表的という方はいらっしゃいますか?
※2:平民の正田美智子(当時)が皇太子・明仁親王(当時)と婚約・結婚することで生じた社会現象。これを契機にテレビが普及するなど戦後の経済、ファッション、メディアなどで日本社会に大きな影響を与えた。

櫻井:やはり、雅子様ではないかと。これからさらにクローズアップされるのではないかと思います。

須野田:美智子様は一般人とは言え、社長令嬢で社会に出たことがないまま結婚されましたね。社会経験がない分だけ、特殊な(皇室)文化になじみやすかったのではないかと、女性側から見て思います。雅子様はキャリア外交官としてバリバリ働かれていました。社会の中で自分を生きる機会があり、大学院を出てから修行をされた方が、皇室に入られるのは全然違うのではないかと思います。そのギャップの大きさは計り知れないものがあったのではないでしょうか。
その経験から、新しい皇后像を作っていかれるわけですね。当然覚悟も必要ですし、次の時代に繋ぎ、自分たちの時代をどう作り上げていくかというお立場にやりがいを見出し始めていらっしゃるように、外野ではありますが感じています。

櫻井:やはり、何年か経たないと分からないものですね。夫婦も変わっていきますからね。

「5年の壁」を超えるには?

須野田:日本1/3世界的に見ると第10位くらいで低いほうです。2/3はなんとか添い遂げている。注目したのは、その離婚カップルの半分は5年以内の離婚ということです。以前、「婚活」ブームを作り出した山田先生[※3]と対談させていただきましたが、新しいデータでは61%が5年以内の離婚とのことです。良くも悪くも決断が速い。逆に言えば「5年の壁」を越えることができれば、結婚生活は、結構長持ちするということなのです。
ですので、私としては、一般社団法人結婚社会学アカデミーを立ち上げて、結婚生活のスタート5年間をフォローするメンターのような人を育てています。昔は隣近所にいたおせっかいおばさんの「大丈夫よ。みんなそうだから」といったひと言で不安から救われていたものが、今は消えてしまいました。今は、職場でそのような人がいたとしても、パワハラと言われたりして、個人のプライバシーの問題には立ち入らないほうが良いという時代になっています。親ですら関わらなくなっている。私は今こそ、余計なおせっかいを、良いおせっかいに変えて、二人に対してうまくいく手立てをプロとして提案ことができる「結婚アテンダント」が必要だと思ってます。現在、のべ300名近い方に受講していただいています。

先生はこのように、第三者が間に入り夫婦の問題を受けとめて、今後について指南していくということについてはいかがですか?

※3:「婚活」の言葉を産み出した中央大学の山田昌弘教授(専門は社会学)。

対談の詳細は「第5回目 : 家族社会学」をご覧ください。

櫻井:とても良い仕組みですね。そのほうがうまくいくのではないですか。

須野田:ありがとうございます。そのような結婚生活のサポーターがいたとしたら、少子化や離婚の問題も改善していくと思います。結婚相手を見つけて終わりの結婚相談所ではなく、その後5年間のアフターケアまでできる存在になりたいと長年考えていました。結婚生活について、具体的な知恵を教えてくれる教育機関が必要だと思います。これから全国で養成を行っていく予定です。
全国170店舗ある加盟店(お仲人さん)たちが、結婚アテンダントとして、結婚後5年間をケアしていく。いきさつが分かっている夫婦なので、問題が起きても客観的に見て、解決方法を提案できる存在となるでしょう。夫婦は、何かあったら結婚アテンダントに相談しようと思い、グチを言うとスッキリしますよね。また、間に入って、お互いが言いたいことを代わりに相手に伝えてあげると、5年持ちこたえる夫婦が増えるのではないでしょうか。

櫻井:その「結婚アテンダント」になると、どんな仕事があるのですか?

須野田:ただ今、相談窓口の開設や、企業の経営者へのご提案などを考えています。働き方改革、と言われていますが社員の夫婦関係が安定していると働く意欲が増し、離職率も減ると思いますので、経営的にもメリットがあります。産業カウンセラーやキャリアカウンセラーのような職場の保健室のようなイメージです。
夫婦にとっては、保険に入る感覚で相談でき、記念日のプレゼントなどもアドバイスしてもらえる存在になれると素敵だと思います。女性は、記念日を覚えていて、プレゼントをもらえると嬉しいけれど、ほとんどの男性はその気持ちがよく分からないですよね。でも、それを結婚アテンダントがアドバイスしてお花などのプレゼントを贈る、となると、女性は一年間のうやむやも吹っ飛び嬉しくなるのです。そのようなことも教えて差し上げると、夫婦同士が我慢できて、「もう少しがんばってみようか」と離婚を思い留まることができる(笑)。そんな存在です。
もちろん、結婚アテンダントは、具体的なハウツーだけでなくプロフェッショナルとして、先生の提唱されるような性差学、心理学、妊活などについてもしっかり学んでいただきます。また、知識を得るだけでなく実践ワークもあり、十分に学んで試験をクリアすると、資格を得ることができ、希望するかたは、さらにレベルアップできる、お仲人さんの東大を作りたいと思っています。そのため、日本トップクラスの先生にもご協力いただいています。

男性性、女性性のバランスを取るとうまくいく

須野田:最後に、令和の時代を生きる男性のために、一言メッセージをお願いいたします。

櫻井:ひと昔前の男性と比べると、今の男性たちは精神的に弱くなっているように感じます。精神的な強さを持たないといけない。男の場合は、男女同権になったと言っても、本能的には本当はリードしたいわけですよ。リードしたいけれど、リードできないという弱さがある。
性差学で言いますと、男性は男性性、中性性、女性性を持っています。また、女性も、女性性、中性性、男性性を持っています。今は女性の男性性が強くなり、男性は女性性が強くなっていますね。これによって、女性が男性っぽく、男性が女性っぽくなったことがうまくいかない原因になっているのです。そのことを学んでいただき、バランスを取っていただくと、変わってくるのではないかと思います。

須野田:最終的には、本来お互いが持っている男性性と女性性を尊重してあげることが必要とのことですね。

櫻井:そこはやはり、男がリードして欲しいですね。

須野田:男性から、コートを掛けられ、席を譲られたら、本来持つ女性の優しさが出ますよね。

櫻井:そのような夫でしたら、美味しいおかずを頑張って作ろうという気になるのでは。

須野田:たしかに。美味しいおかずが2、3品増えてしまいそうです(笑)。
ということで、女性性を醸し出してあげることができるように、まずは男性のほうから優しい行動をとりましょう、ということですね。櫻井先生、本日はありがとうございました。

櫻井秀勲プロフィール

櫻井 秀勲(さくらい ひでのり)

  • 櫻井秀勲(さくらいひでのり)

    株式会社きずな出版 代表取締役社長、作家。
    専門領域は家族社会学・感情社会学ならびにジェンダー論。
    文芸誌の編集者として松本清張、三島由紀夫、川端康成など文壇に名を残す作家たちと深い親交を持つ。31歳で女性週刊誌『女性自身』の編集長に抜擢されるや、毎週100万部発行の人気週刊誌に育て上げる。
    女性心理の専門家として、55歳で『女がわからないでメシが食えるか』で作家デビュー。運命学・性差学・結婚論など幅広い分野で執筆。著作は200冊以上に及ぶ。